繊維製品品質管理士(TES)の資格取得方法と合格後のキャリアを知ろう

繊維製品品質管理士

繊維製品品質管理士という資格をご存じでしょうか。通称TESと呼ばれていますが、英語の正式名称はTextiles Evaluation Specialistといいます。織物を意味するTextiles、評価や査定を意味するEvaluationのスペシャリスト。ファッションビジネスにおいて重要な認定資格です。

ファッション・アパレル業界で働く人、業界への就職・転職を考える人なら知っておきたい、繊維製品品質管理士(TES)のすべてをご紹介します。

1. 繊維製品品質管理士とは
1-1. 資格の概要
1-2. 認定試験の概要
1-3. 有資格者が活躍している業種/職種
2. 資格を持っていることのメリット
3. 認定試験の具体的な内容
3-1. 出題範囲
3-2. 過去の問題例
4. 試験に合格するための方法
4-1. 学校に通う
4-2. 独学で勉強する
4-3. 勉強期間
5. まとめ

1. 繊維製品品質管理士とは

繊維製品品質管理士(TES)とは、日本衣料管理協会が認定する民間資格の保有者のこと。繊維製品の品質や性能を管理するスペシャリストです。2014年11月現在で、資格保有者は6848名。

繊維製品の製造や販売を手がける企業に所属している場合が多く、品質の向上をミッションとしています。また企業としての品質向上だけではなく、繊維製品を購入する消費者の保護も目的です。粗悪な繊維製品が消費者の元にわたらないよう、繊維製品品質管理士(TES)がその知見を活かして、品質のコントロールを行ないます。

1-1. 資格の概要

資格を取得するためには、日本衣料管理協会が開催する資格試験に合格する必要があります。

繊維および繊維製品に関する、基礎知識と応用知識を問う問題が出題され、それぞれ6割以上の正解で合格となります。試験には短答式と記述式の出題があり、繊維・繊維製品について全般的な知識と見解が求められる資格試験です。

資格取得者=繊維製品品質管理士(TES)となると、アパレル製品の製造・販売を行なう企業へ入社し、製品の品質を管理・向上させる仕事に就くのが一般的と言われています。

また資格は永久ではなく、5年が経過すると消滅します。継続するためには、日本衣料管理協会の行う登録更新試験に合格し、登録更新申請をする必要があります。

受験に際して条件は定められておらず、繊維関連の専門学校卒業や就業経験などがなくても、誰でも受験することができる資格です。

1-2. 認定試験の概要

2015年の試験日程は7月19日(日曜日)。4月1日に概要が告知され、5月10日〜20日までが願書の受付期間、合否発表は9月中旬です。試験に合格すると、11月1日に認定証が発行され、繊維製品品質管理士であることを証明できるようになります。

【2015年度試験日程】

■4月1日:要項発表
■5月10日〜5月20日:願書受付
■7月19日:試験
■9月中旬:合否発表
■11月1日:認定証発行

【試験会場】

■東京試験場:文化学園大学
■名古屋試験場:椙山女学園大学
■関西試験場:
■福井試験場:福井大学 文京キャンパス
■倉敷試験場:倉敷ファッションセンター
■福岡試験場:福岡商工会議所

受験に際しては手数料が発生します。ご自身の必要となる金額を確認しておきましょう。

【受験・登録に必要な費用】

■受験料:14,040円(初受験の場合)
■受験料:10,800円(継続受験の場合)
■免除判定申請料:6,480円(繊維に関する一般知識科目の免除判定の場合)
■登録時の経費:11,880円(合格者のみ)

【試験科目】

試験は、短答式と記述式に分かれています。短答式では繊維製品の品質管理の業務に必要とされる基礎知識、記述式では応用能力を問う問題が出題されます。

■短答式

科目1:繊維に関する一般知識
科目2:家庭用繊維製品の製造と品質に関する知識
科目3:家庭用繊維製品の流通、消費と消費者問題に関する知識

■記述式

科目4:事例
科目5:論文

※5科目のうち「繊維に関する一般知識」については、試験免除制度が設けられています。免除対象となるのは、学歴免除(大学または短期大学において繊維の技術に関する科目を修得した人)、職歴免除(国、地方公共団体または企業等で、繊維製品の品質の管理に関する業務に通算5年以上従事した人)、資格免除(一般社団法人日本衣料管理協会が審査・認定した衣料管理士の称号をもつ人)です。

【合格率】

試験の合格率は、2014年度試験の場合25%でした。2673名が受験し、669名が認定されています。短答式、記述式ともに100点を満点として、60点以上が合格ラインです。

1-3. 有資格者が活躍している業種/職種

繊維製品品質管理士が活躍している業界や職種については以下の通り。

【業界】

ファッション業界の主要企業はもちろん、繊維検査団体、経済産業省の関係機関・国民生活センター・消費者センター・都府県の工業技術センターなどの行政機関で働く人がいます。

また、洗剤・電気メーカー(洗濯機部門)などの周辺産業、大学など教育機関で働く人も出てきました。その他、ISOの品質マネジメントシステム審査員補の登録基準として求められる「品質管理に関する知識の証明」に繊維製品品質管理士(TES)の登録証明を掲げる審査登録機関も出てきたことがあり、該当する業界・企業・団体での活躍も期待されます。

なお日本衣料管理協会によると、資格取得者の在職先として、東レ・日清紡テキスタイル・第一紡績・富士紡ホールディングス・アツギ・シキボウ・日東紡績・旭化成せんい・三菱レイヨン・カネカ・ワコール・デサント・オンワード樫山・レナウン・トリンプ・インターナショナル・ジャパン・三陽商会・アシックス・トゥモローランド(一部抜粋)などの有名企業や行政機関、教育機関などが挙げられています(※参考資料

【職種】

有資格者の就いている職種は多岐にわたります。以下の様な職種で活躍している人が多いようです。

生産、営業、商品企画、商品開発、販売、研究、生産管理、品質管理、サービス、試験検査、苦情相談・処理、技術全般、教育指導

2. 資格を持っていることのメリット

資格・試験概要、取得後の働き方が分かったところで、繊維製品品質管理士(TES)の資格を取得することでのメリットについて考えてみます。

資格取得者がいることで、取引先に対して技術面・品質面において安心感を与えることが可能。また業種が違っていても、TESの共通基盤を元に商談や交渉をスムーズに行なえるメリットが想像できますね。

その他、具体的なメリットは以下の通り。

人材の高度化・専門化の手段

繊維製品品質管理士(TES)の資格取得は、人材の高度化・専門化の手段として信頼されています。企業内での昇格、能力開発や能力の証明として活用されます。

品質情報のパイプ役

有資格者はその試験科目からも分かる通り、品質に関する深い知見、および消費者クレームへの対応に長けています。このことから、品質に関する「消費者」と「ファッションビジネスに関わる業種」との情報伝達のパイプ役として存在感を発揮することが可能。業界内の企業にとって、重宝される存在です。

これから業界へ飛び込む人はもちろん、既に働いている人にとっても、キャリアアップの手段としてメリットが大きい資格といえるでしょう。

3. 認定試験の具体的な内容

ここでは、認定試験の具体的な出題範囲や過去の問題について紹介します。

3-1. 出題範囲

出題範囲は科目ごとに、以下のように設定されています。

【短答式】

■繊維に関する一般知識
・繊維の種類と性質
┗繊維と高分子
┗繊維の種類と性質
・糸、布地等の種類・製造・性質
┗糸の種類と性質
┗糸の製造と加工
┗織物・編物の種類と組織
┗布地の構造的特性
┗不織布の種類と性質
・染色・加工
┗染色加工の工程
┗染色法と染色工程
┗特殊加工

■家繊庭用維製品の製造と品質に関する知識
・衣料品等の企画、設計
┗衣服の基本要求特性・商品企画・デザイン・パターンメーキング・グレーディング・マーキング・縫製仕様書
・衣料品等の製造
┗縫製工程と仕上げ工程
┗衣服製造分野のコンピュータ応用技術
・衣料品等の消費者要求項目
┗品質要求項目と消費性能
┗機能性・審美性素材とその消費性能
・衣料品等の消費性能および試験法
┗衣料品の消費性能
┗性能試験法の種類と特徴
┗繊維・糸・布地・製品の試験
・品質管理と品質保証
┗品質管理の方法・品質保証
┗国際品質システム認証制度

■家庭用繊維製品の流通・消費と消費者問題に関する知識
・消費者の行動
┗消費者行動の要因
┗商品の性格と消費者行動
・消費者の調査方法
┗消費者調査の種類と特徴
┗消費者調査の手順
・消費者問題と消費者政策
┗消費者保護の社会的背景
┗消費者政策とその機構
・経済の変化と衣料の流通・消費
┗繊維産業における生産・流通
┗繊維産業のグローバリゼーション
・衣料品等の消費と消費者苦情
┗衣料品の品質等の表示
┗消費者苦情の実態と発生原因
・環境
┗繊維産業における環境問題
┗消費過程における環境問題

【記述式】

■事例
繊維製品の品質・性能に関する消費者苦情の発生を未然に防止するための製品企画および品質管理に関する応用能力を問う問題。

■論文
繊維製品の品質・性能に関する消費者苦情の発生を未然に防止するための製品企画および品質管理に関する応用能力を問う問題。
科目5:論文
┗繊維製品の品質管理業務に携わるために必要な識見および応用能力を問う問題。

3-2. 過去の問題例

過去の問題を解いてみること、出題の傾向を知ることは、合格への近道。日本衣料管理協会が試験問題と回答を公開していますので、こちらをチェックしてみてください。

【繊維製品品質管理士(TES)の過去問題】
http://www.jasta1.or.jp/news/tes-examination.html

4. 試験に合格するための方法

繊維製品品質管理士(TES)認定試験の合格ラインは、正解率6割以上。腰を据えた勉強が必要になるでしょう。

では、実際に合格した人たちは、どのような手段で勉強をしたのでしょうか。

4-1. 学校に通う

家政学科のある大学・短期大学では、繊維製品品質管理士(TES)資格取得の授業が用意されています。

その他、資格取得支援を行なう民間の学校、一般社団法人 日本繊維技術士センターなど専門の機関が講座を行なっています(会場は大阪、費用は52,500円※http://jtcc.c.ooco.jp/content/education/education02_02.html)。

4-2. 独学で勉強する

学校や講座へ通わない場合の手段として一般的なのが、公式テキストを利用した独学です。認定元である日本衣料管理協会は、繊維製品品質管理士(TES)試験の公式テキストを販売しています(http://www.jasta-testa.jp/tes/order/order.html)。

テキスト5種類と5年分の過去問題を取り扱っています。テキストと費用は以下の通り。

  • 「新訂(第2版)繊維製品の基礎知識シリーズ」5,600円
  • 「繊維製品の品質苦情ガイド-消費者苦情の原因究明・再発防止策-」2,500円
  • 「繊維製品の苦情処理技術ガイド(色に関する苦情)」2,050円
  • 「繊維製品の苦情処理技術ガイド(損傷・形態変化に関する苦情)」2,300円
  • 「繊維製品の苦情処理技術ガイド(縫製・安全性・表示等に関する苦情)」2,140円
  • 「TES試験問題集(過去5年分)」2,300円

4-3. 勉強期間

合格までの勉強期間には、当然ながら個人差があります。特に短答式の一般知識は、暗記を要求される形式ですので、なかなか覚えられない人にとっては辛いところ。記述式においても、流行についても抑えておく必要があるため、何の知識もないところからスタートすると、試験の過去問題に挑戦する以前に長い時間が必要でしょう。

しかし安心材料があります。1-2. 認定試験の概要でも触れましたが、一定の条件を満たす場合は試験を免除される科目があります。

また、合格科目の試験免除制度も存在します。5科目のうちで合格したもの、つまり60点以上の科目に関して、次の年から数えて3年間、試験免除を受けることが可能なのです。

2015年に受験した場合、2018年までは免除されることになります。この制度を利用すれば、初年度に1科目〜3科目の合格を目指し、2年目以降に残りを集中して勉強するという方法も選択ができるのです。

特に働いている人であれば、5科目分の学習時間を確保するのは難しいかもしれません。数年間での合格を目指し、計画的に勉強していく道もあるのです。

繊維製品品質管理士(TES)のニーズは衰える兆しがありません。業界内で長く活躍することを考えるのならば、数年間後の資格取得でも遅くはないのです。

5. まとめ

繊維製品品質管理士(TES)について、基本的な情報を紹介しました。アパレル・ファッション業界でキャリアアップを考えるなら、取得しておいて損はない資格です。興味のある方は、ぜひ合格に向けて取り組んでみてください。

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