炭水化物抜きダイエットって結局どうなの?効果と副作用まとめ

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最近注目されている「炭水化物抜きダイエット」。

ダイエットを考えたことがある人なら、一度は耳にしたことがあるかもしれません。比較的体重が落ちやすいダイエット法ですが、その分副作用もあるといわれており、医師や専門家がこのダイエットの危険性を指摘しています。

実際にそんな話を耳にして、ダイエットに二の足を踏んでいるという人も多いのではないでしょうか?

炭水化物抜きダイエットは、ただ炭水化物を抜けばいいというものではありません。そこで、炭水化物抜きダイエットがもたらす効果と、副作用についてまとめてみました。

ただ単に炭水化物を抜いてしまうことがどれだけ危険なのか、健康的に美しく痩せるためにはどうすればいいのかをきちんと理解することから始めましょう。


1.炭水化物抜きダイエットとは

炭水化物抜きダイエットは、簡単にいうと「炭水化物だけを摂取しない」というものです。

これさえ守ればあとは何を食べてもOKなため、非常に簡単なダイエット法に見えるかもしれません。

ですが、炭水化物を一切摂らないというのは、実はとても危険なのです。なぜなら、炭水化物は私たちの体が生きるために必要な栄養素であるビタミン、ミネラル、タンパク質、脂質に並ぶ5大栄養素のひとつだからです。

2.炭水化物を抜くとなぜ痩せる?

炭水化物を抜くと痩せる理由は、炭水化物に含まれている「糖質」にあります。

炭水化物は消化の段階でブドウ糖などに分解されますが、このブドウ糖は、脳や筋肉、内臓などのエネルギー源になる一方で、摂りすぎると脂肪として体内に蓄えられてしまうのです。反対に、炭水化物を摂らなければ糖質そのものを摂取しないため、太りにくくなるといえるでしょう。

また炭水化物を摂取しないと、脳や筋肉に十分なエネルギーを供給できません。

不足したブドウ糖を補おうと、体は体内に蓄えられた脂肪を分解して必要なエネルギーを作り出そうとするため、体内の脂肪が燃えやすくなります。

このことから、炭水化物抜きダイエットを始めるとすぐに体重が落ちるといわれています。

3.炭水化物抜きダイエットの危険な副作用

3-1.脳の働きが鈍くなる

脳にとって大切な栄養源となるのが、炭水化物を消化するときに生成されるブドウ糖です。

ブドウ糖が脳にしっかり供給されないと、栄養不足で働きが鈍くなってしまうことも。厚生労働省は、炭水化物不足が意識障害を引き起こすことがあると述べています。

2017年1月31日にTranslational Psychiatry誌に掲載された研究により、記憶障害とブドウ糖不足が関連している可能性があることが明らかになりました。

参考:厚生労働省:炭水化物/糖質 参考:Translational Psychiatry誌 

3-2.病気のリスクが高まる傾向がある

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」では、1日の炭水化物摂取量は総エネルギーの50~65%ほどを目標とするよう推奨されています。

どんなダイエットにも共通することですが、バランスのよい食事は必要不可欠です。極端すぎる食事制限は体に負担となり、病気につながる可能性も考えられるでしょう。

2013年に国立国際医療研究センター病院は、低炭水化物の食事は一時的な体重の減少や動脈硬化の改善は望めるが、長期的に見ると心血管疾患などの死亡リスクが増加する傾向があることを示唆しました。

同研究で約27万人を対象に解析した結果、糖質の摂取量を30%以下に制限した人は、60~70%摂取した人と比べて死亡率が31%高くなったと発表されています。

参考:厚生労働省:日本人の食事摂取基準 
参考:国立国際医療研究センター研究所:糖質制限食による死亡リスク-メタアナリシスによる検証

3-3.ケトン体の増加が見られる

体は体内の炭水化物が減少すると、脂肪を分解してケトン体という物質を作り出します。ケトン体とは脳をはじめ、体のエネルギー源になるとされている物質です。

ケトン体は酸性のため、増殖すると血液が酸性に傾いてしまい、体にさまざまな異変を引き起こすことがあると考えられています。

このケトン体が血液中に過度に増加する状態を「ケトアシドーシス」といいます。

これは重度の糖尿病の人に見られる状態で、通常、健康な人に見られることは滅多にないといわれていました。

しかしJournal of medical case reportsによると、低炭水化物、高脂肪食を行っていた糖尿病ではない32歳の女性が、子供の授乳中にケトアシドーシスに陥ったという症例が報告されています。

この女性は、10日ほど前から低炭水化物、高脂肪の食事制限を行っており、体重が減少していました。

検査の結果、女性が訴えていた嘔吐やけいれんなどの症状はこうした厳しい食事制限が原因と診断されたそうです。このことから、ケトン体が増殖しやすい食事は、危険なケトアシドーシス状態を引き起こす可能性があることが懸念されています。

レアなケースかもしれませんが、こういった可能性があることも念頭に置いておきましょう。

参考:Ketoacidosis associated with low-carbohydrate diet in a non-diabetic lactating woman: a case report 

4.やるならコレ!炭水化物の上手なコントロール方法

ただやみくもに「炭水化物を抜く」だけのダイエットは危険なことがおわかりいただけたでしょうか?

炭水化物は人間の体に必要な栄養素で、それを一切摂らないというのは、絶対にやってはいけないことです。ですが、上手にコントロールすれば、健康な体を維持しながら結果を得ることができるでしょう。

4-1.低糖質ダイエット

低糖質ダイエットとは炭水化物を絶つのではなく、炭水化物の量を減らす方法です。

摂取した分のカロリーが消費できなければ、太るのは当たり前。摂取エネルギー全体の60%を占めるといわれている炭水化物の量を減らすことで、消費エネルギーがうまく働くようにコントロールしましょう。

炭水化物が多く含まれている、主食のごはんやパン、麺類などの量を少なめに調節します。また、スイーツや飲み物に入っている砂糖も炭水化物の仲間です。これらの摂取もなるべく控えたほうが無難ですが、かえってストレスになる場合は、低カロリーの甘味料や栄養価の高いはちみつなどで代用してみてください。

この方法は摂取カロリーを減らすこと以外に、インシュリンの分泌の抑制に効果的です。インシュリンとは、炭水化物が消化・吸収される際に、血糖値を下げるために分泌されるホルモンのことを指します。

インシュリンが分泌されると、血糖値を下げるのと同時に体脂肪を合成してしまいます。炭水化物の量を減らすということは、血糖値の上昇を抑えてインスリンの分泌を抑制することにつながり、結果、体脂肪を減らすことができるのです。

ただし、この方法も長期間続けることは健康的なリスクが懸念されています。行う場合は、短期でストップするよう注意してください。

4-2.低GI値ダイエット

低GI値ダイエットは、同じ炭水化物でも血糖値が上がりにくい低GI値の食品を選んで食べるというダイエットです。

GI値とは、消化・吸収の際に上昇する血糖値の上昇率を示した数値のことをいいます。先ほど説明したとおり、血糖値が上昇してインシュリンが増えることはダイエットにはマイナスです。できるだけ血糖値を上げないようにして、インシュリン量を抑えることを目標に行ってください。

一番高いGI値は100とされていますが、食パンをはじめとしたパン類はだいたいが90台と高GI食品ですので、このダイエットを行うときにはほかのものを選んでください。基本的に、精製されているものほどGI値が高く、未精製のものはGI値が低くなっています。

お米なら白米より玄米、小麦粉を使うのであれば小麦粉より全粒粉などに変えましょう。GI値が低い食品に変えるだけで、血糖値を抑えることができます。低糖質ダイエットに比べると効果の表れ方が緩やかですが、血糖値を正常な状態に保ちやすくなるため、体への負担が少ないダイエットといえるでしょう。

5.まとめ

いかがでしたか?体に必要な5大栄養素のひとつである炭水化物を一切摂らないというダイエットが、どれだけ体に危険なのかということ、そして、炭水化物の摂り方に工夫をすることで、体に負担をかけずにダイエットを成功させることができるということがおわかりいただけたでしょうか。

ストレスの多い現代社会では、女性に限らず男性にとってもダイエットは永遠のテーマとなりつつあります。せっかく痩せるなら、顔色や肌つやが悪く、健康を損なうような痩せ方は避けたいものです。健康的で美しい体を手に入れるために、小さなことからコツコツと、しっかりダイエットをしていきましょう。

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